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音楽 の記事一覧
心地よい感じ 
2008.06.18.Wed / 15:19 
佐平治の蔵は、夜の部はジャズ中心のチョイスだが、午後カフェを始めて、軽いクラシックも流すようになった。一日の内、数時間だけでも必ずクラシックを耳にする時間が出来て嬉しい。もちろんピアノとか室内楽とか、BGMとして違和感のないもののチョイスになるが、約50枚のCDをチェンジャーでランダムプレイ。

電気的に加工したサウンドの音楽ばかり耳にしていると、アコースティックな楽器の音色にやたらとホッとする瞬間がある。最近またもや生演奏から遠ざかっているので尚更だ。
木管楽器の音色、ソロもいいが、木管五重奏程度のアンサンブルが醸し出すハーモニーは独特な柔らかさがあって心地よい。木管五重奏とは、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンの構成。ホルンは金管楽器だがルーツは角笛。
実はボクが木管五重奏と出会うきっかけにもなり、愛してやまないレコードがあった。
買ったのは高校生の頃。高校の音楽室にあったのがそもそもで、当時ホルンを吹いていたこともあったが、何と言っても演奏の素晴らしさに圧倒されすぐに自分でも買った。
シュターミッツ、ダンツィ、ライヒャといった、ベートーヴェンと同時代に活躍した作曲家たちの木管五重奏曲を集めたアルバムで演奏者が、ローター・コッホ(オーボエ)、カール・ライスター(クラリネット)、ギュンター・ピースク(ファゴット)、ゲルト・ザイフェルト(ホルン)、そしてフルートがあのジェームス・ゴールウェイという凄いメンバー。(ゴールウェイがまだベルリンフィルに在籍していた頃で、世に大して名前が知れ渡っていたワケでなく、名前の表記も「ガルウェイ」となっていた。)1971年の録音だから、カラヤン全盛期当時のベルリンフィルが誇るトッププレーヤーたちで、間違いなく世界一の面々。今にして思えば知る人ぞ知る名盤だろう。
しかし、レコードが姿を消しCDに移り変わる中で、待てど暮らせどこのレコードはCD化されず、埋もれてしまったものと諦めていた。
月日は流れ、5〜6年前のある時、CDショップの輸入盤売場でこのCDを見つけた。室内楽のコンピレーション的アルバムに焼き直しされた中に、あの演奏の数々がすべて収録されていた。
我ながらよく見つけたもんだ。
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「音楽で世の中を変えることは出来ないが、人を救うことは出来る」と誰かが言った。
けだし名言。

ボクは、このCDに何度も救われている。



Across the Universe 
2008.02.05.Tue / 23:43 
NASAが創立50周年を迎え、それを記念して2月4日(日本時間5日)、北極星に向けてビートルズの「Across the Universe」を電波で発信したとか。この曲が40年前の2月4日にレコーディングされたことにちなんでらしいが、選曲も含めて遊び心があるシャレたお話だ。
ちなみに431光年離れた北極星には、2439年ごろに到着するのだそうな。

数あるビートルズの名曲の中でもこの曲は一番好きだ。
ビートルズに詳しい人ならよくご存じだろうが、この曲は録音されてから放っておかれ危うくお蔵入りになりそうだったナンバー。例によってバージョンが2、3あり、最後のリリースアルバムとなった「Let It Be」に収録されたのは、アルバムをプロデュースしたフィル・スペクターがオリジナル録音テープの速度を意図的に落としてアレンジしたもの。ギターとシタールだけの試作風初期バージョンもあるが、イントロに鳥の鳴き声と羽ばたく音が収録されているいわゆる「バードバージョン」が本来の姿。
どれを聴いても名曲にかわりない。

Jai Guru Deva Om…

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初「SADO」 
2008.01.23.Wed / 11:51 
お正月を休まず営業した代休を言い訳に、カミさんの休みに合わせて日曜、月曜と一泊で大阪へ。

日曜は、西宮北口の県立芸術文化センターでマチネーのコンサート。ここの専属オーケストラとして創設された「兵庫芸術文化センター管弦楽団」を、総帥・佐渡裕の指揮で初めて聴いた。
このホールのことはこれまで何度か紹介したが、監督として迎えられた佐渡氏がホールの設計、専属オーケストラの創設、年間のプログラムなど、完全に彼の思うとおりを委ねられた「城」だけに、初めて聴く「佐渡」初めて聴く「新しいオケ」に胸が高鳴った。
聴いたのは15回目を迎えた定期演奏会。前半の2曲がリヒャルト・シュトラウス「ドン・ファン」と「ティル・オイレンシュピーゲル」後半がブラームスの交響曲第4番というオールドイツプログラム。
演奏は期待以上に素晴らしく、何と言っても白眉はブラームスだった。

無料で配られるプログラム冊子で初めて知ったが、このオーケストラには「コアメンバー」という正規団員と「エキストラ」とか「スペシャル」とかと名のつく客演メンバーとで構成されている。つまり常に固定給を支払うメンバーを最小限に留めて、その都度のギャランティで雇う臨時雇メンバーとをうまくコントロールして運営しているということだ。公式ホームページでみると随時オーディションが行われているようだ。年齢制限があり35歳以下のメンバーで構成されていて、在籍期間が最長3年と定められているのも特徴の一つ。常に若い演奏家たちを育成するというプロジェクトのプロオーケストラは日本国内で例がない。しかし日本人純血という縛りはなく、木管楽器のトップはほとんどが外国人。世界各国からツワモノが厳選されて、アンサンブルが緻密で流麗なのもこのあたりに起因する。ヴァイオリンがほとんど女性奏者なのは国内オケ全般の傾向だが、音量や深い音色が求められるドイツ音楽では、やや非力で使用楽器そのもののグレードアップも含めて今後に期待というところ、、、。しかし、それを割り引いたとしてもすばらしい内容だった。
佐渡裕は、その指揮ぶりからも「熱い」とか「燃える」とかという形容詞で語られることが多いが、造り上げる音楽像は結構緻密で、見通しがよく、歌うべきところは十分歌うが、ぐどいところは全くなく、クールにテンポを守り意外なほどスマートな印象だった。師匠の小澤征爾よりも数段無駄がなく明快で、何を言いたいのかがはっきり伝わるのが心地よい。とても才能のある指揮者だ。
この春から名番組「題名のない音楽会」の司会に決まったらしいが、もう一人の師匠・バーンスタインに習って、新生オーケストラや子供たちのための演奏会など、若い人を育てることにももちろん才気を振るってもらいたいが、外国にもどんどん出て海外のオーケストラで名演奏をたくさん聴かせて欲しい。

兵庫芸術文化センター管弦楽団の演奏会は、チケットのグレードがA.B.C.Dの4種類で、A席でも4000円、D席はなんと1000円という安さも魅力。
大満足の午後だった。

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佐渡裕
1961年生まれ。京都の人。
ピエール・ブーレーズ 
2008.01.12.Sat / 15:40 
ピエール・ブーレーズ(1925〜)。
クラシック音楽ファンならご存知だろうが、フランスの作曲家であり指揮者である。

ボクが初めてこの人の名前と演奏に接したのは中学生の頃、クラシックにハマり始めてすぐだった。当時まだマイナーだったストラヴィンスキーの難曲「春の祭典」を録音したレコードが話題で、その演奏者がブーレーズだった。
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今日の「春祭」ブームの起点となった名盤。

「現代音楽の作曲家なのに指揮者として」活動を始めたことも話題で、クリーヴランド管弦楽団との「春の祭典」に続いて出したニューヨークフィルとのバルトーク「オーケストラのための協奏曲」も一世を風靡し、カラヤンやバーンスタイン、カール・ベームが席巻していた当時の音楽界にとって新しい存在感を示した。
それから以後は「現代音楽の作曲家なのに指揮者として」という肩書きと共に、作品を冷静に再現するスタンスがブレることなく深まって、「客観と主観の絶妙なバランス」を時には冷たくも感じ、時にはむしろ無比な感動を生み、作品自体の「素のチカラ」を理路整然と示すことに絶妙な信頼感を感じている。つまりこの人の演奏に「ハズレ」はなく、つねにそれを「0(ゼロ)」と定める絶大な存在感があるということ。(ここがゼロなら、及第点に達しない演奏ばかり・笑)

その彼が、マーラーの交響曲全曲録音に取り組み、この度最後の未収録曲「第8番」をリリースしてその完結を迎えた。
1994年にマーラーゆかりのオーケストラ、ウィーンフィルで「6番」を録音し、「7番」「9番」「5番」「4番」「1番」「大地の歌」「3番」「2番」と進んだ。その間13年。開始時69歳だったマエストロも既に82歳。ライフワークの1つと数えられるのは間違いない。マーラーの全曲録音は比較的多くの指揮者が実現させているが、このブーレーズ盤は極めて大きな存在であることは歴史的に揺るがないだろう。
オーケストラはウィーンフィル、クリーヴランド管、シカゴ響を使い分け、最後の「千人の交響曲・8番」だけベルリン国立歌劇場管弦楽団。大がかりな合唱や独唱者が加わる大作(大地、3番、2番、8番)を後回しにしたのは、何か意図があったのかそれとも物理的なスケジュールに因るものなのかわからないが、合唱や独唱が入る曲を劇場オケ(ウィーンフィルもしかり)でやるのは間違いなく彼の強い狙いがあってのはず。
それぞれの録音はすべてスタジオ録音だが、常にその曲を取り上げた「演奏会」とセットで行われたのだとか。演奏会で数公演終えた後に数日のレコーディング。またはその逆、、、。ライヴ録音をあまり好まないブーレーズ、周到に熟慮された渾身のマーラー全曲録音がここに完結したというワケだ。
8番は、2つの混声合唱団、児童合唱、独唱者が8人、オルガンも加わり初演時には演奏者が千人を超えたことから「千人の交響曲」とも呼ばれる大作。
余談だが、27〜8年前、小澤征爾指揮・新日フィルの「千人」に友人がコーラスで出演すると聞きリハーサルに潜り込んだことがある。成城学園の講堂。真ん中に工事現場の足場で組んだような高い指揮者台が設けられ、ステージにオケ、客席にコーラスという布陣。360°を相手に、スコアを開くことなくすべて暗譜で(練習番号まで覚えていた)的確な指示を出し、凄まじい集中力で「千人」を支配したあのオザワは忘れられない。それがボクの初めての「千人」体験だった。

ブーレーズの「千人」その「第2部」を聞きながら、あの日の熱い感動がよみがえった。
素晴らしい「完結編」だった。

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ダバダバ・・・♪ 
2007.12.04.Tue / 15:07 
横浜ビブレ、HMVのジャズセクション、クリスマス特集のコーナーで目に留まったアルバムが「スウィングルシンガーズ」のこのCDだった。
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スウィングルシンガーズ、と聞いて「おー懐かしー」と思われる方は世代がわかるかも?(笑)。
1970年代前半に活躍したアカペラのコーラスグループ。「ダバダバ、ダバダバ♪」というスキャットだけでバッハやモーツァルトなどのクラシックの名曲をアレンジして聴かせるスタイルは一世を風靡した。
その後ぱったりと名前を聞かなくなったので解散したと思っていたが、オリジナルグループは既に無く、その後新メンバーで再結成、途中メンバーを入れ替えながら続いているのだとか。スウィングル、、という名前はリーダーの名前が「ウォード・スウィングル」だからというのを今回で初めて知った。しかし、既にスウィングル氏は84年に引退して、若いメンバーに引き継がれているのが現グループということらしい。

このクリスマスアルバムは2004年に録音され、昨年リリースされたようだ。
1年遅れたが、久々にダバダバコーラスと出会うことが出来た。

例によって、佐平治の蔵のイヴは、一年で一番のSilent Night。
今年は月曜のため「定休日」。
悪しからず、、、。

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