list GeoBar「日本酒を知る」

定休日を利用して、地元で活躍されているNPOの主催で日本酒勉強会「GeoBar」を開催した。「Geo(ジオ)」は以前ここでも紹介したようにジオパークのジオ。今回は「日本酒」をジオってみると言う企画。講師は不肖私(笑)。日本酒は日本独自のお酒であることは言うまでも無し。その土地その土地の自然の恵みが酒になる。水があり米が作られる、米と水からお酒を醸す「人」がいる。水・米・人の三位一体こそジオそのものだ。ただ、以前からボクの日記では日本酒の現状を憂う気持ちをたくさん書いてきた。

例えば
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これは近くのスーパーの「日本酒コーナー」だが、ここに写っているほとんどは日本酒とは呼べない「なんちゃって酒」だ。とても「ジオ」を語るには忍びないこの有り様、、、。
この手の勉強会を酒造メーカー主催でやると、きまって「普通酒」の存在を誤魔化し、自分ところの造りが一番素晴らしいと自画自賛する偏った会になる。今回は何の利害もない消費する側の会。思い切り言いたいことを正しく伝えられた。

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これはその会で皆さんに配った資料の1つだが、ボクが「なんちゃって酒」と呼ぶのは表の一番下「普通酒」のこと。ご覧の通り、原料米、精米歩合、醸造アルコールの添加量、等々、何の規定もない。醸造アルコールとはホワイトリカーのこと(※)。米と米麹で醸造するのが日本酒のはずなのに蒸留酒を混ぜるのだ。それも量の規定なしとは驚天動地。地元メーカーの自信と誇りに満ちた(笑)、金や銀に輝くラベルの物もすべて普通酒。誇らしげに「何とか仕込」だとか「精米歩合」をハデに表示したところで「規定なし」ランクに過ぎず、何がどれぐらい入っているかは全く不明。買う方を惑わすだけの誇大広告スレスレの仕業。正しい知識をしっかりと身につけ、騙されないよう気をつけたいものである。

「日本酒離れ」が叫ばれて久しい。酒造メーカーの人と話すとすぐに「日本酒は売れませんから」と後ろ向きな言葉が返ってくる。しかし、こういう「なんちゃって酒」の垂れ流しが原因ではないのか?「焼酎が敵ですね」と言っておきながら、焼酎混ぜた日本酒売ってりゃ世話がない。美味しいお酒は、いつの時代もちゃんと造ってる人たちがいて変わらず存在する。なのにその価値すらツヤ消しにしてしまうような、飲み手をバカにしたような、何が入っているかわからないような「偽日本酒」からオサラバするところから始めないとどうしようもないでしょ?
ボクの持論と言ってしまえばそれまでだが「日本酒」と呼べるのは上の表の「特定名称酒」と呼ばれる8つだけ。この名称はラベルに必ず明確に表示されているので要チェック。本来なら「米と米麹、水のみで造る」上4つが真の日本酒だが、百歩譲って醸造アルコールの添加量が少ない下4つも認めよう。

会に参加して頂いた皆さんには、酒造りの基本をビデオで一通り理解してもらい、酒瓶に貼ってあるラベルの見方を題材にして基本知識を知って頂いた。
で、やはりウンチクを学んだあとはさっさと呑んで確認!(笑)。

今回用意したお酒はこの通り
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今回はこの周辺の「ジオ」という観点から、山陰、関西圏を中心にチョイス。それでも素晴らしい酒ばかり、、、。まだまだ紹介したいものはいっぱいあるけど、一晩で呑める量に限界があるのでご勘弁を(笑)。

大切なのは「味を記憶する」こと。
その手段の一つとして、個々の印象を自分なりに書き留めておくことをオススメした。香りから連想されるもの、味わった直後の印象、後口の印象、連想ゲームのように何か自分なりの単語や言葉で表現してみる。そうして味を記憶しておけば「比較」が出来る。好みや優劣を語るために「比較上手」になりましょう。

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ダミー酒『純米吟醸 佐平治』のラベルを示して解説(笑)。
ジオパークの研究者、兵庫県立大の松原典孝先生に「水」のミネラル分(硬度)等について解説して頂く。
先生はかなりの酒ツウです(笑)。

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どれもこれも素晴らしいお酒、、、。
「七田」(佐賀)は隠し玉(笑)。これも実に好評。
「風の森」(奈良・御所市)は超硬水で醸したお酒。超軟水の「越乃景虎」(新潟・長岡市)との比較に試飲。

良い酒は人を芯から幸福にします。盛り上がりました、、、遅くまで(笑)。



皆様 「純米酒を飲みましょう」




※『醸造アルコール』
正しくは「醸造用アルコール」
名前から「醸造したアルコール」のように勘違いされるが蒸留酒。
飲用エタノール。焼酎(甲類)・ホワイトリカーと同じ。

くれぐれも誤解のなきよう





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【2012/06/13 10:11】 お酒 | track back(0) | comment(4) |
comments

list すごいなあ

素晴らしい会を開かれたんですね。めっちゃ本格的。僕も参加したかったなあ。
【2012/06/13 20:35】 URL | 遠くに引っ越した元常連 #-[ 編集] |

list

ここに貴殿のウンチクがプラスされれば完璧なイベントとなったことでしょう(笑)。
【2012/06/13 21:14】 URL | saheiji X #-[ 編集] |

list ありがとうございます

でも私なんぞ所詮、各地の銘柄について多少詳しいだけで、科学的な解説は苦手でありますので、会に参加しても専ら飲んでいるだけだと思います(笑)。「風の森」も入れたとは、さすが。いずれ三重の地酒も参入させていただきますかな。伊賀の「るみ子の酒」だったら普通にマスターのストライクゾーンだと思いますよ。なかでも「英(はなぶさ)」。燗にすると、実にいいです。女性杜氏ですが、味は男前です。
【2012/06/13 21:54】 URL | 遠くに行った元常連 #-[ 編集] |

list

「風の森」は実に魅力的な酒ですね。造りももちろんですが、生原酒・無濾過で価格がお安い!(笑)

三重の酒、実に楽しみです。
【2012/06/13 22:19】 URL | saheiji X #-[ 編集] |
please comment













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