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list 一を聞いて十を知る

予告通りジョナサン・ノットを聴いてきた。

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プログラムは、武満徹の「セレモニアル -秋の歌-」とマーラーの「第9」
ミューザ川崎とサントリーホールの2公演の内、2日目のサントリーホール。
前日の川崎公演。ツイッター等の評判では先月のインバルと比べる人も多く、また金管楽器のミスも目立ったのか評価が分かれていたが、概ね賞賛の様子。ノットの存在をまだ知らぬ人達にとっては驚いて当然(笑)。
既にパンベルク響との名演奏を十分堪能している者にとっては、短期間の練習でマーラー屈指の難曲を何処まで完成度を高められるか、指揮者の手腕とオーケストラの力量ガップリ四つの名演奏を望むまで。

最初の曲は10分足らずの小品。武満徹がサイトウキネンフェスティバルのオープニングのために書いた曲で宮田まゆみさんの「笙」をフィーチャリングしたもの。実は彼女とは数十年前、現代音楽のステマネをしていた頃何度かお目にかかったことがある。多分ボクと同世代かな?雰囲気のある美人!
「笙」という楽器はとにかくデリケートで、舞台袖でギリギリまで携帯用のアンカで楽器を温めておられたのが強く印象に残っている。この曲も、繊細な響きを求める武満ワールドが実に色濃い作品で、客席側3箇所にフルートとオーボエが配置され、このあと演奏される「9番」にはバンダ(舞台以外で演奏する)はないものの、会場の音響効果を演出に取り入れた先駆者マーラーへのオマージュの意味もあったのかな、と指揮者の意図を理解した。初めて見るノットの指揮は、創り出す音楽同様メロディアスでソフトな印象。指揮者としての立ち姿が颯爽としていて、各楽器に出すキューもスマート。何度も言うが指揮者はある意味人気商売。堂々の風格は十分。マスクも抜群(笑)。

で、マーラー。
冒頭からゆったりとしたテンポで、端正なアンサンブルに集中させる。全てのフレーズに意味を持たせ、丹念に「歌わせる」ことを徹底させる。それは自ずと曲の必然的構造を露わにさせることに繋がり、弾く側吹く側にとって、難解に思える曲を確信を持ってアプローチさせられるんだな、と強く印象づけた第1楽章だった。この楽章だけで、聴いている方はこの指揮者の能力の高さを十分感じたはずだ(笑)。続く楽章も、楽譜上の目まぐるしく変化する細かい強弱記号をおざなりにせず、ディティールにとことんこだわり、デュナーミクの幅も広く表情がとても豊か。まさにこれがノットの音楽だと強く提示、そしてそれを見事に結実させた終楽章。力でねじ伏せる荒っぽさは微塵もなく、段階的に丁寧に美しく絶頂を迎え、音楽美に溢れるまま静かに消え果てた。

ノットの解釈はバンベルク響の演奏とほぼ同じ。多少アインザッツ(出出しの部分が揃うこと)の乱れや金管楽器等のミスはあったものの、この短期間でノットの意図する音楽をここまで表現し切ったオーケストラには大拍手。特に木管楽器のアンサンブルはお見事。東京のオーケストラ恐るべしだ。今後益々両者のコミュニケーションが良くなることを思えば、最初にこの超難関「9番」に成功したことは大きい。あとは怖いものなしだろう(笑)。それも当然のことながら新音楽監督の作戦と思う。
しかし、それに引き替えお客の質が良くない。他に演奏会がひしめく東京だし、ノットの知名度もまだ低いのか客席にはやたら空席が目立ったのも残念だ。お客の平均年齢は圧倒的に高く、そのせいもあるのか遠慮も配慮もない咳払い、各種雑音、、、都響の時同様マナーは最悪。「いったい貴方はここに何を聴きに来てるのか?」と首根っこ捕まえて問い糾したいくらいだ。
でも、この一回の演奏会を聴いただけで、これから始まるノットとの新時代がこのオーケストラにとって歴史的時代になることを強烈に予感した方々も少なくないはずだ。聴く側のレベルアップも含めてノットと東響のコンビの新しい成果に大いなる期待を寄せたいと思う。

次のマーラーは年末に「8番」を取り上げるというウワサ、、、。
9番から逆に下ってくるチクルスの予定なら、何としても今度は全曲体験したい!(笑)。




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【2014/04/22 14:02】 音楽 | track back(0) | comment(0) |
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