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list 水曜日はウヰスキーを飲む日

SNSでたまに「#水曜日はウヰスキーを飲む日」というのを見かけます。

ご自分のルーティンなのか、お店側の誘客戦術なのか、、、(笑)

先日、大きなニュースとして取り上げられましたが、ウイスキーブームにより国産のウイスキーの原酒量がピンチに陥り、サントリーでは「響17年」と「白州12年」を出荷停止にするということです。
今回は大手企業(サントリー)の話だったからか派手にニュース報道されて初めて驚いた方も多いようですが、我々の業界では入手困難な状況はかなり前から深刻で、意味不明な高額プレミアを載せて売られる流れは止められず、仕入れる側は頭痛のタネ。定価で手に入れることなど奇跡に近い状況です。
朝ドラ「マッサン」以降、国産ウイスキーはかつてない特需で、当のニッカ(マッサンの作った会社)は原酒確保のために早々と「年数入り」のブランドを次々と出荷停止にしました。その波及効果はサントリーにも飛び火して、自ら仕掛けたハイボールブームも手伝って今回の騒動になったというワケです。

IMG_2568.jpg

例えば「余市12年」
これは「シングルモルト」と呼ばれるウイスキーです。
スコッチウイスキーに倣い、大麦麦芽(モルト)のみを原料としたもので、名前の通り「余市蒸留所」のみで造られ、最低でも12年熟成されたことを示します。「余市蒸留所のみで作られたウイスキー」だから「シングル」であり、12年間以上寝かせた原酒以外入っていないから「12年」と明記されます。ウイスキー造りに誤魔化しは許されません。

余談ですが、、、
年間相当数樽詰めされる原酒ですが、それぞれ樽には当然個体差が生まれます。同じ年に仕込んだ原酒でも樽によって味に違いが生ずるということです。アルコール度数も樽ごとにまちまち。出荷時に味を統一するため、複数の樽の原酒をブレンダーが混ぜ合わせ厳正に味を調え、加水してアルコール度数を一定にして瓶詰めされます。
樽に個体差がある、と言いましたが、樽ごとの原酒は「シングルカスク」と呼び、ウイスキー好きなら是非とも味わってみたいシロモノ(笑)。「カスク」は樽という意味で、一個の樽から取り出したそのままの原酒は、まさに原酒の中の原酒。それを味わうのは醍醐味の一つと言えますね。

IMG_2569.jpg

これは、ニッカの余市蒸留所でしか売っていない20年物の「シングルカスク」
ちゃんと取り出した樽番号が明記されており、アルコール度数は56%もあります。
本場のシングルモルトスコッチには、蒸留所ごとにシングルカスクがボトリング(瓶詰め)されます。大抵はお金持ち(あるいはボトラーズと呼ばれる瓶詰めを目的としている業者)が樽をまるごと買い占めて、自分の好きなタイミングでボトリングして売り出す、という例が多いようです。「正規物(メーカーのオフィシャル品)」に対して「ボトラーズ」と呼ばれるブランド。今度BARに行ったら「ボトラーズモルト」「シングルカスク」を探してみてください(笑)。


IMG_2570.jpg

ニッカには「竹鶴」というウイスキーもあります。
これはニッカの創業者・竹鶴政孝(マッサン)の名前を冠したものですが、こちらには「ピュアモルト」と表示されています。
ニッカには「余市」と「仙台」2箇所蒸留所がありますが、余市のシングルモルト、仙台のシングルモルトをブレンドしたものが「竹鶴」です。2箇所の原酒を混ぜるため「シングル」と名乗れません。
「竹鶴12年」は既に出荷停止になり「17年」「21年」はまだ出荷されていますが、入手困難となっています。
写真左端の物が現行比較的入手しやすい「竹鶴」です。
「ノンエイジ」と呼ばれますが、熟成年を公表していないということは、複数年の原酒のブレンドでアあることを意味します。何年の物がどれぐらい入っているのか不明ですが、真っ先に12年物の原酒を出荷停止にして確保に努めたことを考えると、ある程度は12年原酒が入っている物と期待します(笑)。

焼酎ブームの煽りを受け、長らく国産ウイスキーは売れない時期が続きました。
いよいよ経営危機に陥ったニッカは、寝かせた原酒を出荷し尽くして会社をたたむ決意で「余市」を商品化したと言います。むしろ売れないことで熟成が進みより輝きを増した原酒たちは、何と、海外で突如絶賛されることとなりニッカは息を吹き返したのです。竹鶴政孝の存在は俄然再評価され、ついにはテレビドラマまで、、、(笑)。
それまでウイスキーに見向きもしなかった人たちまで巻き込むブームとなったのは良いけれど、まさに10〜20年前、年間の蒸留量も抑え気味だったことが仇となり、原酒不足を生んでいるのです。皮肉なものです。

ウイスキーの味わいは必ず年月に裏打ちされます。
軽々しいブームには不似合いなお酒です。
マッサンが山崎蒸留所(サントリー)で理想に挑み始めてから約100年、、、
サントリーはこの騒ぎを受けて、蒸留量を増やすための設備投資を決めたということですが、10年後、20年後も国産ウイスキーが好んで愛されているかどうか、、、そこが大切。
ボタンを掛け違えないで欲しいものです。


水曜日はウヰスキーを飲む日
  
・・・なんて書き始めたのはいいけれど、誰にも邪魔されずブログ書き終えてしまうという、、、
理想と現実の鬩ぎ合い、、、嗚呼、マッサン!




※「シングルモルト」「ピュアモルト」の表示のないウイスキー(スコッチ、国産)は「ブレンディドウイスキー」と呼ばれ、モルト(大麦麦芽のみ)の他にグレーン酒(大麦の他、穀類を原料)をブレンドして造られます。





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【2018/07/04 23:22】 お酒 | track back(0) | comment(0) |
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